カラオケに初めて行った時の話



2018年5月上旬 当時19歳だった私は、会社の同期が不定期に開催する飲み会に珍しく参加していた。



同期といっても、私は高卒での入社、他は大卒での入社のため年齢は4つ以上離れている。




普段飲み会に顔を出さないが、同期のことは好きなので参加。


構成は男性4人 女性3人



19歳なのでコーラしか飲まなかった。








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鳥貴族での1次会終了。




すると「2次会いこうぜ~」との声と、それに賛同する声。



私は2次会というものを経験したことがなかったため、少し困惑。



そもそも2次会というものを行う意味がわかっていない。おんなじ場所でやりゃいいじゃん。時間制でもないし。






でも1次会楽しかったし、面白そうだったので参加することにした。




二次会はカラオケということになった。





ここで一つ不安要素。





私はこれまでの人生で1度もカラオケに行ったことがない。




茨城県にいた小学校時代はマクドナルド行くのに車で1時間かかるところに住んでいたためカラオケなんかありゃしない。




岡山県に引っ越した中学時代は太鼓の達人に呪われてゲーセン通い。




高校時代は部活動で年間休日数が約10日間しかなかったため遊べず。




そして今に至るので、行くタイミングがなかったのです。

あと、歌も多分上手くない。




なので「俺歌上手じゃないけどいいんかな・・・」



と不安を交えながら言うと、一人の同期が


「上手い下手じゃないんよ 盛り上がって楽しめればOK!」


他の人も「せやせや」とノリノリ








カラオケ童貞を卒業する日が来た。


あったけえなと思いながらジャンカラ江坂1号店に入場。


そして開始。





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とはいえ歌うのはなんか恥ずかしかったため、しばらくは聴く側オンリーポジになっていた。



というか可能なら終わるまで歌いたくないなと思っていた。


みんな大熱唱してて室内は超大盛り上がり。これがカラオケかぁいいなという感想。


しかし、一つ思っていることがある。それが




みんなが歌っている曲が一切わからない。



さっきから同期が歌っている曲は、米須健氏のレモン(?)や、あいみよんのマリーゴーるど

 

おそらく世間一般的には知ってて当たり前の曲、知ってて当然の曲、流行りの曲なのだろう。


しかし、私は情報弱者兼そういう音楽聞く・知る習慣がないオタクなため、一文字も歌詞やリズム、音域がわかりませんでした。



これは逆張りオタクでもなんでもなく、まじでシンプル知らないだけ。みんなどこでそういう曲知るん?歌詞覚えてるん?と本当に疑問で、すごいと思っていた。




聴く習慣がないと言っても、ゲームのBGMや吹奏楽的な『歌詞がない曲』はめっちゃ聞いている。



あと太鼓の達人に収録されプレイしたことのある夏祭りとさくらんぼはわかったりもした。ありがとうバンダイナムコ


本当にこれに関しては「普通なら知っている曲を知らない」俺しか悪くない。


会社でも一般常識は当然知っていないとみたいなものがある。それと同じなんだろう。


いらないことばかり書いたが、とにかくみんなの歌う曲がわかんなかったが、でも雰囲気は楽しかったという状態だ。



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1時間30分ほど経過した中、突然


「太田※もなんか歌ってみたら?」


と言われた。

※まぐろのハンドルネーム




まずい。








なんだかんだで歌わなくていいと思ってたから、焦る。



なにより、俺が知っていてみんなが知っている曲がない。







なので



「みんなが知っている曲ないんだけど・・・」


と正直に伝えると、



「自分が好きな曲を歌えばええんやで」











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そうか、そういうことを気にする必要は無いんだ。












分かりました。







時間も迫っていたので、よく聞いている曲を思い浮かべる。







ぱっと頭の中に出てきた曲を予約。







そして大熱唱。



〜 ♪ 〜





約2分30秒ほどの曲を歌い終わり、ソファーに座る。



歌った。歌ったぞ。



俺はカラオケで歌った。 初めて。




勇気をだして歌ってみたが、意外と気分が良いし、爽快感もある。





人生初のカラオケ、楽しいなあ。


歌い終わった瞬間、そんな風に思った。






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しかし、何か違和感がある。


マイクを置いてソファーに座った1秒後、その違和感に気付いた。











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俺以外の6人の空気が凍てつき死んでいたのだ。


多分死んでいた。


同期の皆さん、なんで?って顔している。





そんなに俺の歌下手だったかな?


自動採点システムのやつ82点で平均は知らんけどみんなとあんまり変わらないぞ。



原因不明。


結局、残り約20分やや凍てついた状態でカラオケ離脱。


そしてその日はこれで終了。自宅に帰った。



帰ってからも、なんで空気が死んだのかわからないでいたので、同期の中で1番仲が良いA氏にそれとなく違和感について聞いてみた。



30秒後に返信アリ。LINEにはこう返信されていた。


「うーん、あれは多分選曲がよくなかったかなぁ。。。まあ太田はああいうの初めてやし仕方ないよ。また行こ~」


選曲が良くなかった。らしい。







ちなみに、僕が歌った曲は















https://twitter.com/mgr_junkdoppel/status/1374651973656399880?s=19



















電子戦隊デンジマンOP



を歌わせていただきました。


こちらに関しましては、1980年に放送された今も続くスーパー戦隊シリーズの1つであります。


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ぱっと出てきた歌える曲がこれで、好きな曲を歌って良いとまで言われたのに空気が死んだので、当時は本当に意味が分かってなかった。



しかし、22歳男性になった今ならわかる。






あれはない。




きつい。


今思えばウルトラマンオタクである俺が知っている曲の中でも、


ウルトラマンティガの主題歌でV6(ジャニーズ)が歌っている

TAKE ME HIGHER


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https://youtu.be/hSoD1fcc_Bg





ウルトラマンネクサスの主題歌で「男ならぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ」で有名な



《英雄》


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https://youtu.be/zSB_f4ORMvQ


など、俺の知識内でもまだわかる人がいる曲を選択できた。


しかし、地球上に出回っているウルトラマンに関する全ての映像を見つくした当時の私。



スーパー戦隊シリーズをネットで初代から見よ〜と思い、その時ちょうど電子戦隊デンジマンに差し掛かったばかりだった。


この噛み合いが運の尽き。


俺が歌っている2分30秒の間、同期はどんな顔をしていたんだろう。



俺の「米津玄師、あいみよん知らない」と


みんなの「電子戦隊デンジマン知らない」


意味的には同じはずなのに、全く違う。







帰宅したのは深夜4時、その日は寝れなかった。







この件以来、私はカラオケがトラウマになったのだ。








【現在】



緊急事態宣言の影響で1年ほど前からカドショのフリースペース代わりにカラオケに通うようになった。


初めはトラウマの事から嫌だったが、オタク同士の安心安全ビヨンドThe暖か環境では何を歌っても許されるので、めちゃくちゃ楽しい。


最近はブイチューバ―の「歌ってみた」動画からいろんな曲を知ることができ、たまにその曲を歌っている。


あの件は0:100でアスペ俺が悪いが、克服できてよかった。










そんな私も2021年3月現在は22歳、当時飲めなかったお酒を飲めるようになった。




しかし、あの日以降同期から飲み会に誘われたことはない。


コロナさえなければ誘われているはずなのに、残念だ。




新型コロナウィルスの1日も早い終息をお祈りしています。